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アスベスト問題は、水俣病に似ている・・・・
水俣病の公式確認から50年を迎えた。
最近、ニュースになる事も少なくなっていたが、50年を期に特集が組まれている。

水俣の教訓は生かされているのか?

今、静かに動きを出しているのが、アスベスト(石綿)禍問題。

今から20年前、学校の図書館で、水俣病の発生から原因の究明についての本を読んだが、未だに終わっていない。

行政が、産業優先の為に初期対応を怠り、被害を拡大させた構図は水俣病と重なる。

公害、環境問題は、当事者として被害を受けないとイメージできないし、実際に被害を受けてからでは、手遅れである。多少の補償金を得たとしてもその苦痛からすると割りに合うものではない。

ただ、行政の遅れを非難するのではなく、個人としてどの様にリスク管理をしていくのか必要になってきたのかも知れない。

水俣の教訓を生かすとは、単に行政だけの問題ではなく、企業や個人の問題でもある。


2006/05/01付 西日本新聞朝刊 抜粋より

 水俣病が終わらぬ悲劇であることを社会に突きつけた2004年の関西訴訟最高裁判決。そこでは、チッソの排水を止めさせず被害拡大を招いた行政責任が断罪された。発生は防げないまでも起きた被害をいかに最小限にとどめるか。「疑わしきはまず止める」こそ、水俣病から学ぶ教訓だ。

 法的責任を否定してきた国も、その反省に立ち1971年に環境庁を設立、公害の未然防止に動いた。その時期に、実は根を広げていたのがアスベスト禍だった。

 高度経済成長期、建設資材などに大量に使用された。中皮腫や肺がんの危険性が世界で指摘されたのは72年。環境庁もその情報を把握していた。80年代の米国では集団訴訟も続発した。

 日本では75年、特に危険な石綿吹き付け作業を原則禁じたものの、全面禁止したのは2004年。経済成長という国策が被害を深刻化させた点も水俣病と共通する。

 公害問題に詳しい木野茂・立命館大教授(環境学)は「危険性に気付いた時点で規制に取り掛かっていれば、今日の被害拡大は防げたはず」と指摘する。

   ■   ■

 長年蓄積された被害の露見を受け、政府は今年3月に石綿健康被害救済新法を施行。労災の対象にならない被害者の救済に乗り出した。しかし、公害とは認めなかった。

 1000万円以上の一時金支給を柱とした公害健康被害補償法に対し、新法は280万円の特別弔慰金と医療費が柱。95年の政治決着による水俣病未認定患者への一時金260万円プラス医療費とほぼ同水準だ。「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会」関西支部の古川和子さんは「良くない点を水俣病に学んでいる」と批判する。

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 「行政は社会から超越した存在ではない。やらなかった行政とともに、やらせなかった社会全体に責任がある」。環境省幹部の1人は反論する。しかし、庁から省へと独立した環境省の使命は、経済成長優先の行政を改め、過ちを繰り返さないことではなかったのか。

 小池百合子環境相が設置した水俣病の有識者懇談会は現行制度維持にこだわる政府に反発。「5・1」に予定していた提言を見送り、最高裁判決も踏まえた抜本解決策をまとめようとしている。

 「公害の原点である水俣病問題を解決できない以上、今後の公害にも対応できない」。木野教授は話す。水俣病を決して過去のものとはせず、アスベストも含めた現実の被害と真に向き合ってこそ「教訓」は生かされることになる

参考文献:2006/05/01付 西日本新聞朝刊
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鈴木事務所

社会保険労務士・行政書士・アスベスト診断士
鈴木祐一郎


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